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2024年6月14日更新
文化情報工学科は2024年度に設置されたため、2年次以降で履修する科目については、本学のwebシラバスを閲覧して授業内容を知ることができません(一部を除く)。そこで、2年次以降で履修する主な科目を紹介します。
1年次に履修する科目の概要につきましては、本学のwebシラバスに掲載しておりますので、そちらをご覧ください。
文化情報工学で用いることのできる情報通信技術やセンサー・計測技術などの工学的な基礎知識を学ぶ。センサー・計測機器によるデータ測定の方法をデザイン(設計・評価)するための知識の習得からはじめ、ウェアラブル・ユビキタスコンピューティングやメディア情報処理、インタラクションデザインなどの、特にアートや文化の領域において新たな価値を創成するために注目されている技術の学習へと展開する。
(講義)「言葉の意味を理解するとは」「存在する事物はどんな関係にあるか」「美しさの判断は根拠を問えるか」といった哲学と人工知能が車の両輪のように双方向で展開している認知科学的テーマについて背景を含めて解説を行う。
(演習)人間とAIモデル(記号論理に基づくシンボリック、機械学習のサブシンボリック)のパフォーマンス比較を行う認知科学研究の具体的な手法を紹介し、一つの研究プロジェクトの流れを追体験してもらう。
(講義)歴史資料のデジタル化を通して、新たな歴史的事象の分析方法を構築する。これまで過去の記録や情報がどのように残され、活用されてきたのかを理解したうえで、データベースやデータサイエンスなどの情報技術を利用した歴史学の各分野における研究の現状を紹介する。
(演習)歴史情報学における情報の入手からデジタルアーカイブの構築までの既存文献を講読し、その実用例を学び、各論文における分析作業を追体験する。これらを通じて、情報学やデータサイエンスの手法を用いた歴史資料の分析・活用方法を身に付ける。
(講義)地理空間情報の統計的・数理的な分析に基づき、地表で生じるさまざまな現象を理解する。地理空間情報およびGISについて講義し、専門知識を習得するとともに、GISソフトの操作方法の学習を通じて、その利用に対する関心を高める。
(演習)GISを用いた地理空間情報分析の既存文献を講読し、その実用例を学ぶとともに、分析作業を追体験する。これを通じて、人文情報学の研究や社会における諸課題に対する、地理空間情報の分析およびGISの応用力を身につける。
(講義)言語学を構成する下位分野には、形態論、統語論、意味論、語用論、音声学、音韻論がある。それらの各分野の基本的な概念と分析を講義し、専門知識を習得するとともに、言語実験を設計する方法、および、結果を分析するための統計的手法を紹介する。
(演習)、上記の中から各自の興味に応じた分野を選び、実験のデザインとクラス内での簡単な試行を行う。言語学の各分野の概念と分析についての理解を深め、専門知識を習得するとともに、言語実験を設計する方法、結果を分析するための統計的手法も学ぶ。
(講義)演劇資料のデジタル化を通じて、演劇に関わるさまざまな事象の分析方法を構築する。演劇は、上演そのものが時代ごとの最先端の工学技術と密接な関係にあることも見過ごしてはならない。情報学に加えて、より多面的に演劇の事象と工学の接点を考察し、演劇を広く理解することを目指す。
(演習)講義で学んだ手法を用いて演劇を構成する主要な3つのテーマ(台本、パフォーマンス、観客)を論じた既存文献を講読する。関連データベース等を用いて既存文献の分析を追体験する。
(講義)身体が生み出す芸術活動の中から舞踊を取り上げ、その多様性および独自性を、身体に内在する様々な情報から考える視点を養う。また芸術が我々の生活や社会に対してどのように貢献しうるかを客観知としての情報から考える。
(演習)舞踊の独自性や複雑性を身体運動に内在する情報や、身体表現を鑑賞する他者の知覚に関する情報に着目して分析する。手法として身体運動科学領域で行われる動作解析を含む運動工学的な研究手法や、身体運動発生の背景となる生理学的手法を学ぶ。
現代社会では様々な場面でデータが活用されており、機械学習を駆使できるデータサイエンティストの需要が高まっている。そこで、本科目では社会で使用されている代表的な機械学習の手法としてランダムフォレスト、パーセプトロン、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク、自己組織化マップ、ディープラーニングを採り上げ、各手法を支える理論やそれぞれの関係を理解し、人文・社会分野のデータを用いて機械学習を実践的に用いる能力を身につけることを目標とする。
データマイニングは、データを分析することで新たな知見、新たな価値、新たな視点を獲得することである。データマイニングの対象となるデータは多種多様で、テキストデータ・画像データ・映像データ・音楽データ・地図データなどである。本科目ではデータマイニングに関わるデータの取得・クリーニング・加工・分析(パターン抽出、クラスタリング、分類と予測)といった一連のプロセスを、主に既存の公開データを使って、学習することを目的とする。扱うデータは、文化情報工学の目的に即して人文・社会分野のデータである。