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2023年10月2日更新
今、社会は大きく変化し、グローバル化とデジタル化のなかで、経済発展とともに幸せで持続可能な社会の到来が期待されています。気候変動による環境の課題や、高齢化などの社会課題に直面していて、わたしたちの身近な生活にも影響しています。こういった課題に取り組み、多様な人を包摂する社会を実現するためには、多様な人がモノづくり・コトづくりに参加し、新たな価値を発見する視点・技術が必要です。人間環境工学は、工学・ 自然科学を基礎として、新しいテクノロジーやデータサイエンスを用いてこれに取り組みます。多様な人々と対話しながら、デザイン思考を通して、新たなモノやコトづくり、 それを普及させるために社会科学を協働させて、新たなイノベーションを推進します。
これまで、高度な社会基盤の形成に貢献してきた工学・自然科学を、これからはそこで暮らすさまざまな人々や社会にフォーカスして、安全や安心、快適性向上などに活かします。学生は、広く工学・ 自然科学の基礎知識を学びながら、自らの興味関心に基づいて課題を発見するために、全学、共創工学部や他学部の提供する人文学・社会科学の諸分野を学びます。その上で、特に社会との対話、さまざまな分野との共創、成果を社会に還元する技術を身につけるために、デザイン思考、設計技術、デー タサイエンスなどを学びます。さらにワークショップやインターンシップといった、多彩で実践的 な演習に取り組み、コミュニケーションや社会実装について理解します。これにより「多様性の包摂」 から新しいイノベーションを推進する能力を磨き、人間中心の工学技術の推進を目指します。
人間環境工学は、「人間領域」「マテリアル領域」「環境領域」の3つの工学専門領域で構成されています。人間環境工学科では、社会科学を用いて持続的・包摂的な社会の在り方からスタートし、上記の互いに関連しあう工学諸分野を協働し、データに基づくデータサイエンス、デザイン思考、設計や生産を行い、「共創」して社会課題の解決につなげる力を養います。
人間の活動そのものを直接的に工学技術による支援対象とし、人間工学、健康科学、生体医工学、生物学、人体と自然人類学などに広がります。
工学設計を材料の面から支援強化する領域で、生活にかかわる機能性繊維材料や、人に触れる医薬にも利用されるバイオマテリアルなどが対象です。
インテリア、住宅、建築の計画と設計、建物の歴史と保存、都市気候、都市デザイン、エネルギーとグリーンインフラ、水環境や資源循環などを扱います。