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2024年6月14日更新
「文化」は、人間の所産であるすべてのモノやコトを指します。文化として優れた文学や芸術のことをイメージしやすいですが、それらに加えて、衣食住をはじめとした人間の暮らしや振る舞い、人間のつながりや社会の仕組み、知識や価値観などまでを含みます。こうした意味の文化は、従来人文学・社会科学の対象でしたが、文化情報工学科が掲げる「文化情報工学」では、データサイエンスおよび情報工学でも扱うべき一般的問題として捉え、文化研究を加速させていきます。またこれは、従来の工学が大量生産体制を支える汎用技術体系を生み出してきたのに対して、特定の文脈・状況において生成される(上記の意味での)文化事象を対象にすることで、人間・文化を中心に据えた未来社会の貢献へ向かう、新たな工学の挑戦でもあります。
文化情報工学科では、人文学とデータサイエンスと情報工学の3つの学問領域を基礎に、それらを協働させ、発展させる「文化情報工学」の学びを通じて、新たな文化や価値の創造、文化によるイノベーションの促進、文化を取り巻く現状から生まれるニーズや課題の解決に寄与する人材を育成します。目指すべきゴールは、豊かな文化に囲まれ、誰もが心豊かに暮らせる社会の実現です。
文化情報工学科には、文系から理系までさまざまな専門をもつ10名の教員が在籍しており、協働しながら、文系・理系の枠組みにとらわれないカリキュラムおよび研究の場を、お茶の水女子大学の特色である少人数教育の環境のもとで提供します。学生は、刺激的でありつつもアットホームな雰囲気の中で、自分の能力を磨くことができます。